朝日岳方面遭対協秋の訓練初日

写真:焚き火の様子

所属する、朝日岳方面遭難対策協議会山岳救助隊の秋の訓練に行ってきました。今回は北又谷より、横山乗越しを越えて柳又谷の楊河原までという行程。付近の地形把握が訓練の主な内容です。柳又谷は天下にその名をとどろかす険谷中の険谷。その険谷の中にあって唯一安心できるオアシスのようなところが、楊河原です。普通に柳又谷を遡行していくとなると大変のアルバイトが必要なのですが、いざ捜索活動となった場合迅速に現場に向かうには今回使った横山乗越しを越えてゆくルートが最適です。当遭対協でも定期的に訓練ルートに入れてルートの把握に努めています。

ということで、1日目。北又谷より横山乗越しへ至るには、杉谷の右又を詰めればよいのですが、杉谷は大きな滝で北又谷に出会っているために出合からの溯行は出来ません。よって上流側から高巻きするのですが、高巻いて降りたところが杉谷の支流のカラ谷。カラ谷を下ってから杉谷に入ればいいのですが、杉谷は3段の滝となってカラ谷と合流しているので、それは出来ません。ということでまたしても山越えでカラ谷から杉谷へと移ります。杉谷は江戸時代の黒部奥山廻りの記録にも出てくる大桂の木があるところ。この大桂の木で昼食休憩です。

昼食の後、杉谷の右又を詰めて横山乗越しへ向かいます。途中夜のオカズにナメコやムキタケなどを採取しつつ進みます。横山乗越しを越えると楊河原へはオル谷を下るのみです。途中で熊と遭遇しつつ進みます。残念ながらキノコ採りのため、後方を歩いていた私は熊を見ることは出来ませんでしたが。

楊河原に到着すると各自仕事を分担して天場の整備です。沢でのビバークといえばなんと言っても焚き火です。たくさんの流木を集めて盛大な焚き火をします。

採ってきたナメコやムキタケでキノコ汁を作り、焚き火を囲んで、至福のひと時をすごし夜は更けていきました。といっても私は早々にバタンキュー(何)でしたが。:p)

なお、参加者は全部で12名いたのですが、テントを一張りとツェルトを二張り用意しました。もっとも天気がよかったので何人かは焚き火のそばでごろ寝したようですが。